第41回東京モーターショー 日産自動車記者会見
日産自動車株式会社 社長兼CEO カルロス・ゴーン
皆さん、今まさにゼロ・エミッション競争の幕が切っておとされました。
世界中でCO2排出削減が求められる中、日産は環境問題に対応するソリューションをご提案しています。
当社は既にガソリンエンジンの効率化、クリーンディーゼル、ハイブリッド等でCO2と排出ガスの削減に努めてきました。しかしながら、これらは改善技術で、依然として排気の問題が含まれており、完全な解決にはなりません。
進行を続ける問題の全面解決への近道こそが、真のブレークスルー、打開策となります。まさにゼロ・エミッション・モビリティを広めることこそが、世界レベルでのソリューションなのです。
日産は電気自動車ラインアップを揃える計画ですが、いずれも量販を前提としています。環境に配慮したクルマを手頃な価格でご提供することで、世界中の様々なお客さまに魅力を感じていただけることでしょう。日産の電気自動車の購入価格と維持費の合計は、同クラスのガソリン車と比べても引けをとりません。また、性能、居住性、快適性、安全性、品質においても他の日産車と同じ高いレベルを実現します。
日産の電気自動車ラインアップには、既に予定されている3車種に加え、4車種目のコンセプトを検討中です。
第一号はこの日産リーフです。走りを楽しみ、日常使用できる、様々な面で“ゼロ”をお約束するクルマです。CO2ゼロ、排出ガスゼロ、騒音ゼロ、ガソリンゼロのゼロ・エミッション車です。確かな技術を搭載し、電気自動車専用の全く新しいプラットフォームを採用しています。日産リーフは魅力溢れる内装と上質な心地よさをお約束します。快適な5人乗りに、フル充電で160キロメートル以上の航続距離、そして胸のすく加速を実現しました。日産リーフは、世界初の手頃な価格のゼロ・エミッション車として、自動車産業で大きな話題となるでしょう。
2010年初旬から日本、アメリカ、ヨーロッパで日産リーフの正式予約を開始し、2010年後半に販売を開始します。そして、グローバルには2012年の量販開始を予定しています。
次にご紹介するのは小型商用電気自動車です。実用的なプロのためのツールであるこのクルマは、新型NV200をベースにしたもので、本日はコンセプトのスケッチをご覧いただいています。この低コストの多目的車なら、救急車が病院に直接乗り入れることや、バンやタクシーがCO2排出が制限されている街に乗り入れることが可能です。使い勝手がよく、実用的なゼロ・エミッション車といえます。
三つ目は、今後お披露目を予定しておりますインフィニティ車です。小型のラグジュアリー・カーは、スタイリッシュで高性能な4人乗りです。勿論、これもゼロ・エミッションです。
次世代のゼロ・エミッション車を検討する中で、電動パワートレインでは、クルマの構造上、今まで以上に斬新な発想ができることがわかってきました。こちらのランドグライダーにその革新をご覧いただけるでしょう。このような、これまでになかった全く新しいコンセプトで4車種目の電気自動車を検討していきます。最初の3車種と同様にゼロ・エミッションです。
コンパクトなランドグライダーは、街中でも無理なく走り、駐車も楽です。二輪と四輪両方のメリットを組み合わせ、安定性のある、軽快な走りをお楽しみいただけます。ボディは、柔らかくなめらかな形状のキャビンが硬い殻で守られているような姿をイメージしています。オートバイに匹敵する加速性を持ち、特徴的なサスペンションで、コーナリング時に車体とタイヤが傾きます。
ランドグライダーは正に、日産がリーダーを目指す、ゼロ・エミッションの新たな時代を予感させます。
以上、ご紹介したゼロ・エミッション車は、全て日産とNECの合弁会社であるオートモーティブエナジーサプライ株式会社が開発しているバッテリーを搭載しています。数年前、私たちは、独自のバッテリーを開発・生産することを決意しました。この二年間、環境に配慮した電気自動車技術の推進に前向きな各国政府との協力のもと、日本、アメリカ、そしてヨーロッパにバッテリー生産工場を建設することを発表しました。
しかし、私たちのバッテリー計画は、開発と生産だけに留まりません。
昨日、当社は住友商事と共に、バッテリーの2次利用事業まで踏み込むことを発表しました。クルマで使用済みのAESCの高性能リチウムイオンバッテリーには、7割から8割の残存容量があります。この再生可能バッテリーは、バックアップ電源や非常用電源、家庭用の蓄電装置として再利用できるのです。住友商事と共同で、当社は新たな4Rビジネス・モデルの立ち上げに向けて準備を進めています。「4R」とは、バッテリーのリユース(再利用)、リセル(再販売)、リファブリケート(再製品化)、そしてリサイクル(再生)です。私たちは、この革新的なソリューションで、バッテリーの生産から、耐用年数の終わりまで、責任をもって対応いたします。
リサイクルの取り組みは、車両でも進めています。日産リーフでは、様々な材料が再利用され、貴重な資源を保護し、環境負荷の低減に寄与します。
幅広い、持続可能なゼロ・エミッション・モビリティの活動は、ルノー・日産アライアンスの活動の柱です。
それは、バッテリー計画でも、ゼロ・エミッション車のフルラインアップ化でも明らかです。ゼロ・エミッション車には、5,000億円以上の投資に加えて、2,000人以上の従業員が開発に従事しています。
世界各国で交わしているパートナーシップも、取り組みの一環です。ルノー・日産アライアンスは、他社に先駆けて、各国政府との間に革新的なパートナーシップを築きつつあり、充電インフラやゼロ・エミッション・モビリティの推進を目指しています。私たちが夢見るより美しい地球環境の実現に向けて、同じ志を持つ方々と協力しています。
ゼロ・エミッション・モビリティのビジョンが具体化する中、日産は世界中のお客さまの満たされていないニーズやご要望にお応えする、魅力的な競争力溢れる商品のご提案を続けます。当社のラインアップ全体をご覧になればそれがお分かりいただけるでしょう。フラッグシップ・ラグジュアリー・セダンである新型フーガから、広さが際立つ軽自動車ルークスまで、あらゆる商品をご用意しています。
11の新技術を採用する新型フーガは、日産の革新性を物語っています。例えば、滑らかなコーナリングを実現させる、ナビ連動のインテリジェント・ペダルや、燃費に良い運転を促すエコ・ペダルをご覧ください。新型フーガは国内で来月発売します。また、日産独自のハイブリッド技術を搭載する最初のクルマとして、フーガ ハイブリッドは2010年の秋頃に登場する予定です。
広々とした空間を特徴とするルークスは軽自動車最大級の快適空間を誇り、今年12月に国内で発売します。
当社の開発力は、次世代エクストロニックCVTにも存分に活かされています。新しい小型CVTと副変速機の組み合わせが重量を軽減し、燃費を改善するとともに、変速比幅を拡大してレスポンスを向上させています。
この会場で、デザインとドライビング・プレジャーにかける日産の情熱と、様々な市場固有のニーズにお応えしたいという熱い想いを感じていただければ幸いです。お客さまのニーズも、グローバル市場も、経営環境も刻一刻と変化しています。当社も新たな現実に、新しい方法で適応していかなくてはなりません。
実社会の課題に対し、日産は実社会に通用するソリューションをご提案していきます。本日ご覧いただいているゼロ・エミッション車は、私たちの情熱、進歩した技術、そして、重要なブレークスルーで先頭に立つという意欲の現れです。これらは、日産のCSR、つまり企業の社会的責任に対する考え方、ブルーシチズンシップとも合致しています。
ゼロ・エミッション時代の到来です。持続可能なモビリティ社会は手の届くところにあります。自動車産業の新時代の幕開けにあたり、日産は従来通り、お客さまのご期待に応える最高のものをお約束いたします。今後の日産にご期待ください。
以上
日産自動車株式会社 社長兼CEO カルロス・ゴーンのスピーチ 日産 | 第41回 東京モーターショー
大切なことなので、もう一度ポストしますね。










